住野よるさんの作品、「君の膵臓を食べたい」を読みました。
2017年7月に映画にもなった作品です。
純粋に読むと恋愛小説なんでしょうけど、僕にとっては改めて「生きるという事」を考えさせられた作品でした。
君の膵臓を食べたい By 住野 よる 〜生きるという事は?について改めて考えさせられた
住野よるさんの作品、「君の膵臓を食べたい」を読みました。
今回この本を読もうと思ったキッカケは、子供と一緒に観に行ったポケモンの映画でした。
始まる前に流れた宣伝映像と主題歌となるMr.Childrenの曲にとても惹かれるものがあり、観ているうちに突然のように自然と涙が流れたからです。
何かココロに響くものがあったんだと思います。
なので、ポケモンの映画を終えてから直ぐに小説をAmazonで購入して読み始めたのです。
君の膵臓を食べたいのあらすじ
舞台は、とある高校。
誰とも関わり合いを持とうとせず淡々と高校生活を過ごそうとする主人公の「僕」。
そしてそんな春樹とは正反対の明るくて周りの人達と楽しく過ごしている山内桜良。
この2人がとあるとことで出会い、桜良の秘密を共有する事になる。
そのキーワードとなるのが「共病文庫」。
これまで人と深く関わる事を避けて来た主人公の「僕」はいいように桜良に振り回されていきます。
そんな中でお互いに惹かれていくというか通じ合っていきます。
そして「僕」が桜良と接していく事で接点を持つようになる恭子。
そんな中で突然訪れる桜良の別れ。
桜良の死んだ後、「僕」は「共病文庫」の全部を初めて読みます。
そこに書かれていた事は何だったのか。
「僕」と恭子はその後どうつながるのか?
「僕」とは一体どんな人物でどんな名前なのか?
そしてタイトルにつけられた「君の膵臓を食べたい」とはなんなのか?
詳しくは本を読んでください。
この本を読んで感じた事
普通に読めば、なんとなくある恋愛小説のように感じるかも知れません。
でも僕にはそれだけで終わらない何かがありました。
「僕」と桜良の間にこんなやりとりがあります。
「ん ー 、言いたいことは分かんなくもないけどさ 。例えば 、 【秘密を知ってるクラスメイト 】くんにも 、死ぬまでにやりたいことはあるでしょう ? 」
「 … … … …なくはない 、かな 」
「でも今 、それをやってないじゃん 。私も君も 、もしかしたら明日死ぬかもしれないのにさ 。そういう意味では私も君も変わんないよ 、きっと 。一日の価値は全部一緒なんだから 、何をしたかの差なんかで私の今日の価値は変わらない 。私は今日 、楽しかったよ 」
そう、僕らは明日にも死ぬかも知れない、なのに「仕事が」とか「勉強が」とかで本当にやりたいと思ってる事を先延ばしでしまいがちです。
桜良はとある理由があり「僕」を巻き込みながら「やりたい事」をやっていきます。
そんなシーンをよみながら僕らはもっと「やりたい事」をやっていいんじゃないかなと。
そうしないと、振り返ったときに「あぁ、楽しかったな、自分の人生」って思えないんじゃないかなと。
でも実際には、やりたい事だけできていません。
多分それは「死」というものが何か遠いように思えていて、「僕にはまだたくさんの時間がある」と思い込んでるからなのかも知れません。
そして、折に触れて身近な人の「死」がある事で、この本を読んだ時と同じような事を感じるのかも知れません。
そんな「生」と「死」のことを思ったの記事を過去にも書いてました。
http://www.jn1msd.net/lifeisrun/archives/2013-028/
僕が、この本を読んで感じた事は、
- 「生きる」とは何なのか?
- 人と繋がることって何なのか?
そんな事を改めて考えさせられた本でした。
生きるという事をもう一度見つめ直したいときに読んでほしい本
純粋に恋愛小説として読んでも面白いと思います。
でも、「生きる」ってどういう事なんだろうな?って事を考え直してみたい、考えたい人にも読んでみてほしい本です。
桜良の行動、言動を通してきっと「生きる」事を見つめなおすきっかけになります。
後、映画を観る人も原作を読んでから行った方がよりのめり込めますよ。