21世紀の自由論「やさしいリアリズム」の時代へを読みました。
この本はソーシャルアイコンの生みの親でもある
佐々木 俊尚さん(@sasakitoshinao)の著書です。
最近はより家族というか個という部分によりそった
料理本が続いていたが、久々に来た今の時代についての本。
色々考えるところもあるので
これからの時代を生きる上でどうあるべきかを考えるためにも
読んでもらいたい1冊である。
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21世紀の自由論「やさしいリアリズム」の時代はこれまでの佐々木さんの持論をまとめる形
”当事者の時代”、”レイヤー化する世界”と語ってきた、
佐々木さん自身が考えるこれからの自分たちのあり方が
この本の最後には書かれている。
筑摩書房
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前2作ではどちらかというと結論というか、こうであるといった
主張があまりなかったがこの本でそれが書かれている。
そういう意味でも前2作を読んでからこれを読むとより
佐々木さんの考え方がわかるかもしない。
もちろん、後からでも全然構わない。
冒頭から問いかけれれる
はじめにからこのような問いかけで始まる。
生存は保証されていないが、自由」と
「自由ではないが、生存は保証されている」のどちらを選択するか。
引用:Kindle 位置No.86
このような文書から始まり、そのために「自由」とは「リベラル」とは
「保守」とはといった考え方を紹介。
そしてその考え方を紐解くために過去の歴史を紐解きながら解説をしていく。
このあたりは元ジャーナリストだけあって過去の事件への考察が深く、
そして調査も事細かにされている。
ちなみに僕は歴史や時代考証といったものがすごく嫌いなのだが、
この本はそんな僕でも興味を持って読むことができた。
そして今は移行期である
もちろん歴史の背景を知ったから、今が生きやすくなるわけでもない。
過去と現在での変わってきてる政治的な考え方を
理解する上でも比較対象として「過去」があるだけでる。
そして流れは現在のメディア関連の考察へとすすむ。
21世紀になって飛躍てきに広がったインターネットという
新しい世界。
それが様々な変革をもたらしていると。
そしてこの流れは今次の新しい流れに向けた移行期であると。
私たちの移行期における目標は、私たちの生存そのものである。
そして、この日本という国が生き延びていくことである。
機会の平等ではなく、結果の平等として富が分配され、
誰もが飢餓や貧困で死なないようにすること。
将来の不安をできるだけ和らげていくこと。
そして海外からの危機を防ぐこと。
引用:kindle位置1879
そして上にあるように移行期は生存していくことをそのものであると。
僕はこの中でコンピューターの世界のように「0」か「1」かではなく
寛容になるべきなんだろうなと考えた。
これから育っていくであろうネットワーク共同体
これからは行動を起こす誰もが当事者となりうる時代であると
佐々木さんは言っている。
これは今までの共同体と違って「ネットワーク共同体」と
呼ばれる中で出てくるものらしい。
そしてこのようなことも書いている。
ネットワーク共同体の網の目は、
固定化されたピラミッド構造ではなく、
流動的なアメーバのようなものである。
引用:Kindle位置No.2136
これを聞いて僕が思い出したのは踊る大捜査線の映画で出てきた
犯人たちの組織である。
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この時の犯人となる組織は上からの命令・指揮系統がない目的だけを
同じにしたメンバーで構成されていて、従来の組織では想像がつかない
行動を起こしていた。
まさにこれからはこのような横のつながりが強くなっていくのかと思った。
これから生きて行く上でとても参考に成る本
最後の方にこのようなことも書いてくれている。
私たちはいま、二〇一〇年代の日本社会で、
「なぜ私だけが悲惨な目に遭うのか」と考える。
それは努力が足らないからという自己責任ではない。
かといって、どこかに悪の権力があるわけでもない。
責任を誰かに負わせることもない。
そうではなく、この相互に入れ替え可能な社会で、
そういう居場所に一時的にとどまってしまったがゆえの、宿命なのである。
引用:Kindle位置No.2249
このような立ち位置に自分は実はいるんだと知るのが
すごく大事だと思う。
過去の歴史と今を比較しながら、定義の変わっているものを教えてくれ、
そして、これだけインターネットなどでいろんな人とつながり、
そして何もかもがわかるような透明化されたような社会で、
どうしていくのが良いかというのを考えるための大きなヒントになる
一冊だと思う。
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